あっタンの ここがおすすめっ!(第10回)

はーい、あっタンです。今回はいにしえの町並・栃木の旅だよ! 
栃木旅日記 栃木県栃木市

 蔵と鯉の街、栃木。旅のスタートは、東武日光線・新栃木駅。100円周遊バス「こらっせ号」が走ってるけど、たいした距離でもないので今回は歩こう。「となりのトトロ」のテーマじゃないんだけど、「歩こう 歩こう 私は元気…」ってな感じ。

昔の街並にあるお味噌屋さんへ
 昔の町並みに入ってきました。そして雰囲気のいい、お味噌屋さんを見つけました。油屋味噌という店。このお店はその昔、油屋伝兵衛さんという人が始めたから、この名前があるとか。早速入ってみる事にしよう。
 中では田楽が食べられるようです。色々種類はあるようですが、500円の田楽盛り合わせを頼む事に。出来あがるまでの間、店の中を見てみると、懐かしいものばかり。昔ながらのレジスターに、レトロな氷かき器・・・ カウンターの中には、何と氷式の古い冷蔵庫が。「今は社長が改造して、電気式になっているんですよ」と、茶店のおばさん。氷式の冷蔵庫といっても、わからない人も多いのでは。冷蔵庫の上の箱に氷の塊を入れて冷やす方式で、昭和30年ぐらいまではどこの家庭でも主流だったんだ。そのため、街中には「氷屋さん」とか「○○氷室」という商売があったほど。西岸良平氏の漫画「三丁目の夕日」でも、何度か登場してたよ。
 「出来ましたよー」と、お店のおばさんの声。「田楽盛り合わせ」には、お豆腐、こんにゃく、里芋にそれぞれ、違った種類のお味噌がかかってる。早速味わう事に、「いっただきまーす」。

日光例幣使街道の町並を歩く
 店を出て、日光例幣使街道を歩く。この道は例幣使達が東照宮へ金貨を奉納するために通った道。中山道の倉賀野宿が起点となっていたんだ。
 この町には、蔵造りの家商家が何軒かあるのだけど、肥料屋が多いのも目立つ。これはかって養蚕が盛んだった頃、その桑を栽培するために硝安などの肥料が多く使われていたからかもしれないね。「トモエ化成」とか「片倉の配合肥料」、「ヤマコ飼料」などの珍しいホーローびきの看板も目を引くよ。「飼料」は鯉やどじょうの養殖用なのか、それとも酪農用なのか。そんなことを想像しながら、ぶらぶら歩くのも旅の楽しみかな。

蔵の街大通り、塚田歴史伝説館
 例幣使街道をちょっと出て、蔵の街大通りへ。さすがは、福島県喜多方市と並ぶ蔵の街。交番も郵便局も、蔵造り。そして塚田歴史伝説館へ。ここは江戸末期の廻船問屋・塚田家の記念館で、その悲劇の物語などを人形劇スタイルで見せてくれるよ。ここで幸来橋を渡り、柳越しに巴波(うずま)川と塚田歴史伝説館を撮影すると、とてもいいアングル。どうやら、同じ事を考えていらっしゃるアマチュアカメラマンの方は多い様だね。

県庁堀と山本有三の文学碑
 それから県庁掘へ。ここはかっての栃木市役所で、さらに昔は栃木県庁だったという、由緒ある建物。明治初期の廃藩置県で栃木県は宇都宮県を合併して、新「栃木県」の誕生となり、この地に県庁舎を置いた。その際、周囲を堀で囲み、巴波(うずま)川と運河で結んで、水運の役目も果たしたそうだよ。後に明治17年、時の県令(現在の県知事)三島通庸が、強引に県庁を宇都宮に移転させたけど、県名は「栃木県」のまま残ったんだ。
 ここには栃木が産んだ文豪・山本有三の文学碑がある。「路傍の石」などが代表作だね。山本有三の有名な言葉に「たったひとりしかない自分を、たった一度しかない人生を、ほんとうに生かさなかったら、人間、生まれてきたかいがないじゃないか」というのがある。教えられる言葉だね。
黒みつ寒天でひと休み
 ちょっとお茶にしようか。「黒みつ寒天」という看板があったのでここにしよう。
 巴波(うずま)の小径という店で、夫婦だけでやっているカフェ。名物の「黒みつ寒天」は、なかなか歯ごたえあっておいしかったよ。食事なら「じゃがいも入りやきそば」というのがある。ガーデンもとても素敵だから、お茶を飲んでくつろぐにはちょうどいいかも。
川沿いを歩いていると何やら、バチャバチャ音がしている。鯉がいるんだね。みんな真鯉だった。どこかの家族連れがエサをやっている姿が見えた。のどかな風景だね。
いつの間にか栃木駅へ着いちゃった。これから宇都宮へ、餃子でも食べに行こうかな。


巴波(うずま)川と柳の木 栃木の象徴的な風景


油伝味噌 味噌・田楽の店


昔ながらの肥料屋さん


県庁堀
 
DATA
【住所】 栃木県栃木市
【交通】 <マイカー> 東北自動車道「栃木IC」から約4km。
      <公共交通> 東武日光線・JR両毛線「栃木駅」または東武日光線「新栃木駅」下車。
【リンク】 栃木市 栃木市観光協会                             (2007.1) 

田楽盛り合わせ 500円

氷式冷蔵庫 
油伝味噌店内に 

岡田記念館(代官屋敷)

ホーローびき看板 

山本有三文学碑 

黒みつ寒天 500円


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