あっタンの
ここがおすすめっ!

(第13回)
はーい、あっタンです。
今回は東京都墨田区の向島の旅だよ!

向島旅日記
東京都墨田区

駅併設の博物館と下町らしい町並み
 旅の始まりは、東武伊勢崎線・東向島駅。かっては「玉ノ井」駅と呼ばれていました。この地区は永井荷風の名作「墨東綺譚」にも書かれた世界で、下町らしさを残している町です。そんな訳で、住民もこの「玉ノ井」という地名に愛着があり、駅名が「東向島」と改称されても、その駅名板の下には「旧玉ノ井」と記されているくらい。歩いてみると楽しそうな街だね。


 まず向かうは、駅に併設された「東武博物館」。ここにはかって東武鉄道で活躍した蒸気機関車や、東武鉄道最初の電車等が展示されている。鉄道マニアにはこたえられないところだよ。蒸気機関車のところでは、一日に数回、蒸気機関車が汽笛を鳴らしてくれるショータイムもある。鉄道模型のところでは、東武鉄道で活躍している電車達が、広々としたレイアウトの中を走りぬける。電車にバスにと色々展示されているから、乗り物好きにはいい場所だね。

古くからのなごみ空間・向島百花園
 さてと次の場所へ行こうか。次に向かうは「向島百花園」。門を入ると、その道路の混雑がウソのような静かな空間が広がっているよ。
 江戸時代の文化・文政期に、骨董屋を営む佐原鞠塢が造った庭園。開園当初は360本ものウメの木が植えられていたことから「新梅屋敷」とも呼ばれていた。その後『詩経』、『万葉集』などに詠まれた植物を集め、四季を通じて花や木を楽しめる庭に仕立てられていきました。「百花園」とは「四季百花の乱れ咲く園」という意味なんだ。この時代の大名庭園とは異なる、野に咲く草花を愛でる庶民の庭園として親しまれたよ。
その後、関東大震災や戦災などの災禍を経ましたが、段々と整備され、現在でも四季の花が咲き誇る庭園として親しまれている。中でも春の七草、秋の七草、花の棚、全長30mにもなるハギのトンネルが有名だ。
萩のトンネル
 四季の花々が咲き誇り、池には鯉と亀がゆうゆうと泳いでいる。この百花園は江戸時代末期の町人文化が花開いた頃に作られたもので、当時の文人達の趣向が、所々に活かされている。関東大震災や戦災とかの災禍をくぐり抜けて、今に至っている「なごみの庭園」だね。

向島の甘味を訪ねて隅田川方面へ
   さてと隅田川の方へ行ってみる事にしようか。そこにあるのが、「長命寺」。ヒンドゥーの神から仏教の守護神となった川の神様・弁財天をまつっているお寺だよ。琵琶湖にある老女弁天を分霊したもので、七福神で唯一の女神となっているんだ。このお寺はもともと「常泉院」と称されていたけれど、江戸時代に3代将軍・徳川家光公が体調を崩した時、ここの水を飲んでたちまち回復したという伝説があり、それで家光公から「長命寺」の名前を授かったんだ。でも長命寺というと、今の人達は門前の茶店で売っている「長命寺桜もち」の方が有名だよね! 1717(享保2)年、大岡越前守忠相が町奉行になった年に創業した老舗。ちょっと甘さ控えめのあんこをお餅で包み、クレープ状に桜の葉っぱの塩漬けで巻いた一品。渋めのお茶と合わせて1個250円。街歩きでちょっと疲れた身体にはいいね。箱詰めのお土産もあるからいいなあ。
長命寺桜もち 言問団子

 そのお店の向かいには「言問団子」のお店もある。その名前は、かの有名な在原業平の歌から来ている。
「名にし負はば いざこととはむ都鳥 わが思ふ人は ありやなしやと…」
3色のお団子が、お茶付で550円。この界隈は、甘いもの尽くしだね。

 さてと、甘いもので力もついたので、隅田川沿いを浅草まで歩く事にしようか。隅田川の水も、昔に比べてだいぶきれいになってきたね。盆踊りの定番曲「大東京音頭」でもそういえば歌われているよ。
「♪ごらん 隅田の水も澄む それ水も澄む…」
と。きれいな川、次の世代へ残していきたいね。


隅田川を行く水上バス
DATA
【住所】 東京都墨田区
【交通】 東武伊勢崎線「東向島」駅より徒歩約8分
      京成押上線「京成曳舟」駅より徒歩約13分。
【リンク】 墨田区 墨田区観光協会
      長命寺桜もち 言問団子        (2007.8)


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